2008-10-01から1ヶ月間の記事一覧
どうにもならず歯科へ。十数年通っている通いつけ。同世代の先生だ。お互い歳を取ったなと思う。彼は歯について妙に執念深く描写している私の『くじらの墓標』を読んでくれている。今日は若い医師が、取れてしまっていた詰め物を直してくれる。翻訳家常田景…
2001年秋、燐光群ベルリンツアーのさい町はずれの作業場で足りない道具を作っていると、音響家島猛氏に呼ばれ、皆慌てて表に出た。二回りくらい大きな男たちに囲まれ、颯爽と彼女が走り抜けた。2時間20分を切り世界記録を出したときである。おつかれさま。………
昨日書いた編集プロ「F」での仕事は、自動車のH社のものが多かった。社内報・営業報・交通安全・顧客用メディア。バブル期の恩恵をさほど感じなかったが、全国津々浦々へ取材に行った。鈴鹿サーキットにも何度か。同社のクルマで伊豆を一周するムック、損…
二十代後半から通った赤坂見附の編集プロ「F」。表現志向の人が多く理解ある現場だった。後のN賞作家I.Iさんもいた。ここの仕事が増えて肉体労働バイトをやらなくなった。同社から皆が離れた後、当時のメンバー有志が久々に集い本業と別に始めたのが総合書…
朝から劇作家協会事務所で、杉並芸術会館「座・高円寺」佐藤信芸術監督、NPO「劇場創造ネットワーク」桑谷事務局長に来て頂き、協会理事と相談。いろいろな指針がさらに見えてくる。続いて理事会。新国立劇場問題への対応についてなど。別役実さんが頷いてく…
なので電車。電車という乗り物は時々不思議になる。動く歩道と自動車のどちらに近いのか。乗り物という概念でいたが、「移動する椅子付き床」と理解してしまう瞬間があるのだ。「飛行機」という名称も妙に思えてくるときがある。で、そういうことを考えてい…
というのが私の四年前の本(新宿書房刊)。もともとNYの情報誌に隔週で七年余連載していたものをまとめた。こうして毎日ブログに書き込みしているのはたいへんかとたまに訊かれるが、その隔週連載が2500字程度だから、1日あたりに換算すると、このブログを二…
やはり必要と感じ、本棚の一列以上になるクジラ関係本をひっくり返す。『くじらの墓標』を書きあげたのが1992年12月。その後入手した中には、精読していないものもある。IWC捕鯨禁止モラトリアム合意が1987年だから「反捕鯨」が主流になってもう二十年。何度…
毎日新聞に載った、池澤夏樹さんによる拙著『沖縄三部作』評が送られてくる。心のこもった書評で嬉しい。他にも紹介欄に取り上げてくれたメディアがあり、さらに幾つか書評が出るようだ。ありがたい。……私も暮れにNHKに出演するので、この半年間に出版された…
メモにある未練の作品群。行けなかった、あるいはまだやっているが、行けない。今度こそ、久々に、と思ったものも。……ナイロン新作。パパタラ。渡辺源四郎商店『どんとゆけ』。地点『桜の園』。春風亭昇太独演会。山の手事情社。TPT。『私生活』。美香の『ペ…
戯曲を書くという行為は他のどの表現形態に一番近いか。美術的な範疇では「彫刻」だろう。簡単に言えば、彫ってみなければわからない中で、進めてゆく。プロットに肉付けし、アイデアを重ねていく、という側面はあるが、「思いつく」のではなく、「気がつく…
この黒澤明監督の映画が参考になるかと思って再見したのは先々週。三船敏郎の老け役の不思議な切実さが時折り脳裏を過ぎる。……今日も一日ひきこもり。読まなければならない資料が多すぎる。自分が何をしたいか、何をせねばならないかを確かめていく作業が続…
マニラで「シナグ(タガログ語で光の意味)・スタジオ」を運営する照明家ショーコさんこと松本直み氏がしばらく日本滞在とのことで、お話しする。日比それぞれのニュース交換。同スタジオは照明以外に様々な企画を手掛け、小劇場も持つ。昨年春、燐光群も公演…
ここしばらく、空襲の資料ばかりと向き合っていると、不思議な気がしてくる。目の前に戦争がない状態のほうが特殊のように思えてしまうのだ。現行システムの限界を露呈する事態がとぎれなく次々に起きているのだから、なおさらだ。資源の限界は今まで以上に…
参考に見直す。ユーゴの混沌をそのまま飲み込んだ映画。リアルタイムの感覚で自分たちの歴史と現在を描こうとして、公開当時ほとんどの表現者はこの映画に「勝てない」と感じたはずだ。「私たちには私たちの世界がある」と心底思えるかどうか。私は諦めない…
かれこれ十七年いる稽古場。新たな演目に向けて始める日。『戦争と市民』顔合わせ。ゲストもいるので自己紹介。オリエンテーション。渡辺美佐子さんの空襲体験を聴く。土田英生さんのブログから本人の承諾を得て起こした超短篇(『地球がひっくり返るらしい』…
『グーグーだって猫である』という映画を上映中の地元商店街の映画館は、はっきりそう書くのが照れ臭かったのか、表の貼り紙に「吉祥寺が……」とだけ記してあって、これでは映画を観る人もドキッとしてしまうか、かえって何だか気恥ずかしいであろう。私が観…
アメリカ文学会。シンポジウム「惑星志向(ブラネタリティ)のアメリカ文学」、山里勝巳(琉球大学)、渡邊真理子(西九州大学)、巽孝之(慶応大学)各氏と三時間。「グローバリゼーション」を越える概念が提出されつつある。コーマック・マッカーシー『ザ・ロード…
全国大会が行われている。博多の西南大学。ゲスト講師に招かれる。宮内勝典氏と私以外は、みんな日本中から集まったアメリカ文学の先生たちである。二百人くらいか。昨年の慶応大学での学会でも「冷戦期アメリカに於ける核恐怖の表現」について話した。今日…
仕方ない。仕事が進まないのだ。来週開始の稽古日程も変えさせていただく。渡辺美佐子さんと電話で話す。夜は古元が来て、明日からの博多での仕事のためパワーポイントのレクチャーをしてくれる。戯曲の参考のため図書館で借りた「市会議員になるには」とい…
数は少ない。伊丹のシネコンで深夜飛び込みで観た『ウォンテッド』のベクマンベトフ監督はロシア映画『ナイト・ウォッチ』を三年前ベルリンのシネコンで唯一「英語字幕付き」だったからという理由で観ている。予備知識なしに観るのは結構面白い。二作はかな…
倉本聰さん新作。一気にシナリオを読む。作者は命がけで書いている、という人がいてもおかしくない。『スペース・ターミナル・ケア』と相似した題材だけに、思うところいろいろ。シナリオと戯曲の違いも、あらためて体感。作者が「富良野」に依存していない…
緒形拳さんは、串田和美さんの誘いで、拙作『くじらの墓標』ゲートシアター版準備を兼ねたロンドンのワークショップに参加されていた。「時間が空いたからって温泉なんか行くより、こういうのがいいね。六十過ぎてんのに我ながら、ね」と微笑んでおられた。…
週明けだけあって、朝早くからいろいろ連絡が多い。仕事が追いつかない。午後、ある仕事で参考になるかと思って映画『闇の子供たち』を観る。ずいぶん苦労して撮ったのだろうと頭が下がるが、あの決着の付け方はどうなのだろう。紀伊國屋ホールへ行くが、今…
昼飯にスパゲティを作ってやろうと待ちかまえていたら、模試を終えた息子はマックでハンバーガーセットを買って帰ってくる。私が家にいるとは想像していなかったのだ。すまない。夕方劇団員と個人的に話す。夜は阿佐ヶ谷で劇団の向井孝成が出ている黒色奇譚…
朝からセルバンテス文化センターにて第一回ガルシア=マルケス会議。四年前『エレンディラ』戯曲執筆のためコロンビア取材をしたが、それを聞いたマルケスは私がグアヒラ地方を気に入ったかどうか気にしていたという。全体に話が延び、慌てて紀伊国屋初日へ。…
日中は机に向かい、夕方から『スペース・ターミナル・ケア』ゲネ。松井るみさんの装置、勝柴次朗さんの照明、さすがのビジュアル。その空間で栗山演出がさらに厳しく俳優たちを追い込み、上昇気流が働いているようだ。終了後、加藤剛さんの激賞を受ける。そ…
午前中から演出者協会理事会。新国立劇場芸術監督問題で巷がとやかく言う鵜山仁、宮田慶子両氏もふつうに同席。世間は誤解している。二人の間に確執などないし、そもそもここのメンバーは職能団体の一員としての自覚は深いのだ。スズナリで東京乾電池・加藤…
日中は机に向い、夜はもうすぐなくなるというシアター・トップスで、「今回がんばっている」と一部から薦められ毛皮族を観る。がんばっているのだろう。どういう方向に進みたいのだろうか。その後久しぶりにゴールデン街「G」へ。長いつきあい。しっかり生き…
『スペース・ターミナル・ケア』通しを観るため、また六本木へ。二日前より良くなっている所もあるが、まだまだ俳優の自覚がなければ変わらない部分も多い。がんばってほしい。栗山民也演出の劇場に行ってからのハンドリングが楽しみだ。終了後、栗山さんと…